「映画監督になりたければ、
ヲタクを自称できるほど精通している何かを
何でもいいから一つは持っておくべきだ」
私がまだ映画監督を志す大学生だった頃に
実際にそのようなお仕事に就かれている様々な方々から
ありがたくも賜わった言葉である。
その頃の私がまるでとれたてのサクランボのように初々しく
その可愛さあまって10メートル歩くごとに上品な老夫婦から
養子縁組を申し込まれていた、という話はここでは関係がないので割愛する。
映画人のありとあらゆる著作やインタビュー集でも
多少の違いはあれど、似たようなフレーズを何度も目にした。
賢人たちが口を揃えてそう言うのだから然もありなんと思った私は
思い返してみれば、ビックリマンシールとミニ四駆という
同年代の誰もが手垢をつけた流行りモノ以外には
「何か」に異常なほど熱中するという事が
今までほとんどなかった自分に激しく劣等感を抱いたものである。
そういう人間は監督にはなれないのかと本気で悩んだというのだから
まさしく甘酸っぱい果汁を滴らせずにはおけない
もぎたて果実のごときフレッシュさだった。
しかし、憚りながら言わせてもらえば
私はそれでも映画監督になった。
若人よ、悩む無かれ。
さくらんぼの一念、岩をも通すのである。
ところがそんな私でも今では
多少異常ともとれるぐらいに熱中している「何か」が二つほどある。
その一つは、料理。
どれほど料理に夢中かを説明するのは難しいが
料理に興味のある人以外は聞き慣れないであろう単語を
いくつか知っているとなれば、わかりやすいかも知れない。
アーリオ・オーリオ。
芝麻醤。
タプナード。
スパチュラ。
ブールマニエ。
タリアテッレ。
デュラム小麦のセモリナ粉。
葱姜片。
宴の席で、中華の基本中の基本である
チャーハン作りでスランプに陥った事を
料理好きの先輩に相談したこともあるというのだから
もう筋金入りの料理アポーである。
(つづく、やも)
さくらんぼも岩をとおすんですねぇ。絵を想像すると笑っちゃいますね。ヾ(>▽<)
それにしても料理単語は・・・・知っているのは二つだけ・・・。調味料の名前でしょうか?
わたしくし、主婦ですがなにか?
投稿情報: どっこい | 2009年2 月 4日 (水) 08:49
監督、こんにちわっ!
悩むこと。
それはそれで一つの経験。
監督になる上で必要だった事なのかも知れませんね(^_^;)
ビックリマンチョコ。私が幼少の頃にあったのは、多分監督は知らない事でしょう。
10円玉や拳銃に撃たれた跡(ガラスに貼るやつ)だったりと、ビックリしてしまうシールが入っていたんですよ。
アニメとかになった、人気爆発してた頃のビックリマンチョコは、私が高校時代。
某スーパーでバイトしてたんですけど、子供達はチョコを捨ててシールだけ持ち帰ったりしてましたし、親は親で箱で買おうとして「お客さん、それ一人1個までですけど・・・」と私に言われてしまうと言う・・・。
変な時代でしたよ。
料理。
いいですねぇ~
男も料理ぐらい出来なきゃいけない。
けど、何でも出来る男にはなってはいけません。結婚出来なくなっちゃうかもよ(^_^;)
なんてね。
今度料理の写真を是非!!
投稿情報: ふるひ~JMW | 2009年2 月 4日 (水) 22:30