今から約一ヶ月ほど前、
試写会で『リトル・ランボーズ』という映画を観た。
<あらすじ>
1980年代のイギリス。
子供にさえあらゆる娯楽を制限するような
厳格な家庭で育った少年ウィルが、
学校の問題児であるカーターの家でうっかり
映画『ランボー』を観てしまった事をキッカケに、
映画の魅力にハマってしまう。
私はこの映画で、あの『ランボー』の原題が “RAMBO” ではなく
“FIRST BLOOD” であることを初めて知って
ショックを受けたことはみんなには内緒だぞ!
「ランボーみたいなん作りてぇぇぇ」
気持ちを抑えきれなくなった二人の少年は、
ちょっと怖いカーターの兄貴のビデオカメラをこっそり借りて、
見よう見まねで映画を撮り始め、心を通わせていく。
これまで親に隠れてこっそり絵を描きためていた
ウィル少年の才能とカーターの行動力で、
映画作りは順調に進むかに見えたが・・・。
この映画は自信をもってお薦めしたい。
まず、主演の二人、ビル・ミルナーと
ウィル・ポールターの芝居がハンパじゃない。
二人ともうますぎる。こんな子は滅多にいない。
よくぞ見つくれた。
敬意を込めて、子役じゃなくて敢えて役者と呼ばせて貰おう。
今後、他の映画でたくさん目にすることになるだろう。
特にウィル・ポールターは段違い。
「いたいた、こういう子」っていう
学年に必ず一人はいる問題児の雰囲気が滲み出てる。
子供時代をアメリカで過ごした私にとっては
もはやリアルを超えて real そのものだ。
給食の列とかもう絶対に割り込みしやがんのね。
あと貸したもんとか絶対に返ってこないのね。
芝居だけじゃなくてビジュアルもなんとも魅力的。
スタンドバイミーのリヴァー・フェニックスを彷彿とさせる、
いわゆるカッコ良さとは違った色気がある。
私もかつては、ロサンゼルスの街を10m歩く毎に道ゆく人から
『あのジャップはリバー・フェニックスの再来だ。不死鳥だけに』と
言われていたことを非常に懐かしく思う。
「子供の想像力」をモチーフにした物語で、
モノづくりの楽しさを改めて思い出させてくれる。
そして誰にでも、明日からでも
映画が作れるような気にさせてくれる。
この映画のフライヤーにコメントを寄せさせて頂いた。
私がこれをするのは、よっぽどその映画を気に入って、
しかも放っておけば埋もれてしまいそうな作品で、
こういう映画が興行的にヒットするような世の中になったら
どんなにいいだろうか、って願う場合である。
放っておいてもヒットしそうなモノは、
私がコメントするまでもない。
ってかそもそもオファーがないよ。
『リトル・ランボーズ』は渋谷シネクイント他で現在公開中。
ドンミッスィット!
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