みなさんご存じ、故・藤子・F・不二雄先生。
『ドラえもん』や『パーマン』、『オバケのQ太郎』など、
誰もが知っている傑作漫画を世に送り出し続けた大漫画家です。
先生の漫画を読んで育ったという人は多いはず。
多分に漏れず、自分も先生の漫画で
(あと強いて言うなら母乳で)育った一人であります。
その、藤子・F・不二雄先生。
夢のある漫画で人々を魅了していた一方で手掛けていた、
大人向けのシニカルなSF短篇漫画を数多く残されています。
それが藤子・F・不二雄の『異色短篇集』として再編され、
今でも全国の書店で手に入ります。
先生はご自身の描くSFシリーズのことを、
"Science Fiction"ではなく、"すこし・ふしぎ"と言い表したそうです。
確かに先生の書いたこのSF短篇漫画は、
SFらしく宇宙船が出てきたり
タイムマシンが出てきたりするモノも勿論あるのですが、
多くの場合は、日常に潜んでいる不思議な出来事、
或いはごく当たり前の事を逆手にとってみた、
というような作品が多い。
『劇画オバQ』なんていう、
オバケのQ太郎の世界を皮肉り、あの頃の僕らが描いた夢を
完膚無きまでに打ち砕く衝撃作もあったりします。
"すこし・ふしぎ"とは言い得て妙です。
今回WOWOWとロボットが企画した
『藤子・F・不二雄のパラレルスペース』は、
6人の監督が異色短篇集から一篇を選び、
それを短篇ドラマ化して毎週1話ずつ放送するという企画です。
現在決定している監督と作品名の一覧は以下の通り。
箭内道彦 ・・・『値ぶみカメラ』
筧 昌也 ・・・『かわい子くん』
三木孝浩 ・・・『あいつのタイムマシン』
青池良輔 ・・・『征地球論』
藤本 周 ・・・『ボノム =底ぬけさん=』
小泉徳宏 ・・・『ボクラ共和国』
これは驚きました。
なんとワタクシの名前があるじゃないですか。
実は一番最近やっていた仕事はこれです。
8月の頭に撮影してました。
今回は自分で脚本も書いています。
「ボクラ共和国」
<ストーリー>
一学期の終業式の帰り道、風子は幼馴染の豪とイッチーに
新しく作った国の国民にならないかと誘われる。
国民になれる資格は、思いやりがあるということだけ。
その国民がまた新しい国民を増やしていけば大人になる頃には、
思いやりいっぱいの世界になるのではないかという思いつきだ。
名づけて“ボクラ共和国 ”。総理大臣の豪を筆頭に、防衛大臣、
外務大臣、文部科学大臣などが決まっていく。
ウキウキしながら家に帰ると、
来月引越しすることが判明し、落ち込む風子。
豪やイッチーに引越しを打ち明けられないまま、
ボクラ共和国の一員としての仕事が始まった。
そんなときに、自分たちがつくった国会議事堂が
中学生たちに荒らされてしまう…。
<スタッフ・キャスト>
監督、脚本/小泉徳宏
出演/日向ななみ、長島弘宜、ささの貴斗
小学生たちだけのお話です。
編集はまだこれからですが、いい作品になると思います。
放送は2008年10月31日から毎週金曜日、深夜0時から。
チャンネルはもちろんWOWOWで。
「ボクラ共和国」はまだ何話目に
放映されるのかわかりませんので、お見逃し無く。
まだ先の長い話なので、直前になったらまたお知らせしますね。
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